6月のウィンターカンファレンス

私が先日訪れたオーストラリアがある南半球では、6月1日は冬の始まりだ。あたり一面吹雪になる、湖に氷が張る、気温がマイナス40度になる、などといったことはなさそうだが、それでも夜になるとわりあい冷え込む。オーストラリア北西部では、この時期の夜の平均最低気温が摂氏15度になるが、それはあくまで平均で、場所によっては霜が降りることもある。なんといってもオーストラリアだ!!それでも日中は、キンバリーにあるブルームの町ではまだほとんど冬らしい感じはしない。

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サン・マルコ広場の仮面舞踏会

悪ふざけやお祭り騒ぎ、童心に返って遊ぶのは大好きだ。特に、私と同じようなお祭り好きが、特別な場所に大勢集まって、和気あいあいと過ごす時間はたまらない。

つい先日、お祭り好きの集団と特別な場所という両方の要素が、完全な形で揃うことがあった。ベネチアで初めて開催したパートナーカンファレンスが終わった夜のことだ。

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2015 F1モナコ

F1グランプリをモナコで観戦するというのは、もちろん結構なことだが、まずは同国まで足を運ばなくてはならない。

が、F1開催期間中はそう簡単に行けないことを思い知らされた。メインレースの前に入国するなら(我々もそうした)まったく問題ないが、レース当日にこの都市国家に入ろうとすると、厄介なことになる。街の中心部と周辺の多くの道路が通行止めになるらしく、車での移動はほぼ不可能だ。できたとしても、うんざりするほど時間がかかってしまう。次回のF1ウィークに、このフランスの南にある国に行こうという人は、このことを覚えておいてほしい。

我々はというと、レーストラックの横に停泊しているヨットを借りた。ホテルから15分も歩けば着くはずなのだが、相当な時間がかかってしまった。どこもかしこもひどく混み合っていて、徒歩でもまったく進めないのだ。このモンテカルロ閉じ込め症候群から逃れるすべは、2つしかないらしい。ヨットで一晩を過ごすか(うむ、悪くない)、小型のモーターボートでヨットまで行くか。だが現実には、1つめの選択肢(ヨットに泊まる)しかうまく行かないことがわかった。小型のモーターボートでさえ渋滞に巻き込まれるからだ。そう、ボートの渋滞に!

なので、来年はヨットを拠点にしようと思う。寝るのもレースを見るのもヨットの上だ(笑)

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ガボン~イスラエル~フランス~モナコグランプリ強行軍

しばらく更新が滞ってしまった。ひどく慌ただしくなり、キーボードに触れる時間が一刻たりともなかったのだ。では簡単に近況報告を…

月曜日から土曜日にかけて、大陸を3つ移動し、ガボン、イスラエル、フランス、モナコの4か国を訪れた。計6回、飛行機に乗る必要があった。平均して1日1回だ。タイトなスケジュールには慣れているが、その私から見てもとても尋常とはいえない。文字どおりノンストップで移動するのは、とにかく体と心(ボディ・アンド・ソウル)にこたえる。週末が終わってやっと本調子に戻った次第だ。

とはいえ、文章を書く時間はなくても、例によって写真を撮る時間はあった。そこで、先日私自身が参戦した国際レースの模様を、4つの「コース」ごとに簡単な写真付きレポートでお届けする…

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青ヶ島旅行記その2:八丈島

その1を軽く振り返ろう。

7時のフライトで東京(羽田)から八丈島に飛び、短い乗り継ぎ時間の後、ヘリコプターで青ヶ島に移動して、1日そこで動きまわって過ごした。島の隅から隅まで登り歩き、景色を見て、写真を撮った。実に美しい!

翌朝は、ぼんやりとしたデジャヴュの感覚を覚えた。再び7時30分というあり得ない時間に目覚めたが、今回は「ボーイスカウト」のキャンプのように、ホテル中のスピーカーから響く朗らかなアナウンスの声と一緒だ。「ピンポンパンポーン、オハヨウゴザイマス」(日本語で「good morning」)。さらに何やら日本語でしゃべっていたが、私に聞き取れたのは「アリガトウ」と「クダサイ」だけだった。私たちは藁のマットレスから起き上がり、朝食を取り、前日と同じヘリポートに向かった。

お忘れの方がいるかもしれないのでもう一度言うが、ヘリコプターは1日1便だけ、しかも天候が良いときだけ運行する。天候が悪ければヘリコプターは飛ばない。八丈島から青ヶ島への便は9時15分発で、(私たちが確認したところでは)9時40頃に青ヶ島に到着する。着陸後、ヘリポートにつきもののあれやこれやの仕事があって、つまり「本土」との間の貨物の荷降ろしや積み込みをしたり、新しい乗客(青ヶ島の住人や個人旅行客)を乗せたりして、再び八丈島に向けて飛び立つ。

そういうわけで、帰りの便では午前11時30分頃に八丈島に降ろされた。東京(羽田)へのフライトは午後5時20分発だから、およそ6時間、自由に使えることになる。その時間をどのように過ごすべきか?それならやっぱり、レンタカーを借りて「温泉」だ!実際、そう考えたメンバーもいた。残念!私は地図を見ていて島の火山の頂上へ至る道を見つけ、まったくの思いつきだったが、我々一同その八丈富士という山(日本にある聖なる山はみな「富士」と呼ばれるようだ)に登ることにしたのだ。

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青ヶ島旅行記その1

ある日インターネットを見ていたら、日本のとある不思議な島についての記事に出くわした。簡単にはたどり着けず、美しく、同時にとても興味深い場所、青ヶ島だ。東京から数百kmほど南下し、フィリピン海と太平洋の境界線上にあるという。私は思った。「これは見に行く価値があるな」。そしてこのたび、青ヶ島で週末を過ごしてきた。なかなか面白い島なので、皆さんにもお勧めしたい!

さて、青ヶ島とはどのような島なのか。

噴火で島の内側が凹んだことで造られた古いカルデラ火山で、カルデラ内には数百年前、とてもきれいな円錐状の新火山が隆起した。

航空写真で見ると、このような感じだ。

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たまには一休みしよう、ニッポン

永遠に感じられる旅に疲れを覚えた長距離旅行者は、たっぷり水をたたえた場所へ骨休めに行くことが多い。緊張を解きほぐし、少しリラックスすることで、ゾンビ状態からやや普通の状態へと復帰するためだ。いつもならシャワーを浴びたり、お風呂に浸かったりして済ませるところだが、ときには冷たいプール付きのバーニャ(ロシア式のサウナ)へ出向くのもいい。

だが、最大級のリラックス効果を味わえるのは、お風呂と最高の料理がミックスされた日本の旅館だけだ。あっという間に気力・体力ともにフル充電できる。先ごろ、日本の富士山からほど近い伊豆半島にある「伊豆高原 花吹雪旅館」で、まさにそんな体験をした。本当にゆったりくつろぐことができたのだ。

旅館を知らない人たちのために説明しておこう。昔ながらの日本のホテルで、一般的に部屋はそれほど広くなく、床が畳になっており、最高の日本料理を味わいながら、温泉にも入れる場所だ。

ただし、日本人以外の読者に、注意してほしいことがある。まず日本の文化を勉強することだ。文化を知らないゆえの不作法は、良くて相手を困らせ、最悪の場合は国際問題に発展しかねない(笑)。ベストなのは、日本人の友達や同僚と一緒に宿泊することだ。そうすれば、意図せぬ混乱や非礼を招くこともない。日本人と一緒に泊まれば、彼らの庇護のもと、日本人の気分になって安心して楽しめる。数日かけて体力を回復し、心に元気を与え、精神の活力を取り戻すことができるだろう。

体と心を元気にするのは、料理と温泉だけではない。この時期はまだ桜が咲いており、趣のある古風な小屋、ぬくもりを感じる小道、そしてあり余るほど咲き乱れる花々。最高だ。

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初めて訪れた者から見たシンガポール

皆さん、こんにちは!

D.Z.は極めて優秀で、尊敬を集めているKaspersky Labメンバーの1人だ。20世紀から当社に在籍している(2000年代半ばに短めのクリエイティブ休暇を取りつつ)。私と一緒に地球上のありとあらゆる場所へ、数えきれないほど旅をしたが、驚いたことにシンガポールを訪れたことはなかった。彼は渡航するときはいつも、頼りになる大きな黒い(一級品の)デジタル一眼レフカメラと、10種類以上のレンズを携行する。このブログ(やその他)に掲載されているプロレベルの作品のほとんどは、こうした道具によって生み出されているのだ。また、彼は素晴らしいストーリーテラーでもあり、私が伝えたい話を、その内容が何であれ、すべてうまくまとめてくれる。これほどまでに才能あふれ、Kaspersky Labで確かな地位を確立したメンバーであるにもかかわらず、D.Z.はこれまで出会った中で最も謙虚な男と言える。

D.Z. et moi謙虚な男…と私(1999年)

先ほども書いたように、D.Z.にとって今回が初めてのシンガポール訪問だったとは驚きだ。彼はシンガポールを大いに気に入り、いつもよりたくさん写真を撮って、長文の記事まで寄せてくれた。「初めては特別」とは、よく言ったものだ。また、何度も訪れているせいか、はたまたノンストップで世界中を飛び回って疲れているせいか、私には感じられなくなった異国の地の何かを、フレッシュな瞳を通して見つけ出せるようだ。そこで、今回のブログはD.Z.に筆を譲り、この驚くべき都市との「初めて」の出会いについて語ってもらうことにした。これまでと違う、新鮮な視点でお送りする。

一言だけコメントを付け加えておく。シンガポールの偉大なる人物について知りたいなら、リー・クアンユー(Lee Kuan Yew)著『リー・クアンユー回顧録』を読むといい。

では早速、D.Z.の記事をお届けしよう。

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インターネット・インターポール2015

私が「インターネット・インターポール」という言葉を初めて使ったのは、2000年代初頭だった。これをテーマに記事を書き始めたのが2003年だ。それから12年後の今年、長きにわたって論じ、提唱し、主張し、推進してきたことが、ようやく実現した。

インターネットの暗黒面との戦いを専門とする部署が、インターポールに誕生したのだ!

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空のインターネット

ふたたび旅路についた…。もっと言うなら、空の旅だ。なので、何度も取り上げているお気に入りのテーマ、フライト、飛行機、その他諸々について、また書くとしよう。

私の2015年は、年明けから飛行機での移動の連続だった。もう30回以上は飛行機に乗っているし、空の上で130時間以上過ごしている。文句を言っているわけではない。空の旅は好きだ。私にとっては一息つける時間なのだから…。本当の意味でリラックスできるのは、飛行機に乗っているとき以外にない!主な理由は、携帯電話の電源を切っていること、そしてインターネット接続がないことだ。なのでようやく、数日分たまった仕事のメールに目を通したり、読書や映画鑑賞ができる(どれも地上にいるときはめったにやらないことだ)。

だが、最近は機内インターネット接続を売りにする航空会社がどんどん増えている。/* しかしだ!「安全のため、飛行中はすべての携帯型電子機器の電源をお切りください。ただし、当機のインターネット(有料)はお使いいただけます」。この明らかな矛盾についてはコメントを差し控える…*/

それはともかく、いつもは航空会社のインターネット接続を勧められても断っていたが、今回は普段と少し違ったことをしてみようと思い、試してみることにした…

実験の場に選んだのは、最近乗ったアエロフロート航空の上海-モスクワの便だ。いつもどおり、何も言うことはない快適なフライトだった(搭乗手続きで理不尽なほど待たされてしまったが。1時間以上も待つとは思わなかった)。いつもと違ったこと(ではあるが、まったく問題ないこと)と言えば、乗客の顔ぶれが普段この便でよく見かけるロシア人と中国人だけでなく、イタリア語やスペイン語を話す人も多かったことだ。「モスクワ経由のアエロフロート航空の便に乗って、ルーブルで運賃を払うなんて!」と思ったが、近くに座っていた親切な乗客は違う意見だった。「そんなことはありませんよ!アリタリア航空やイベリア航空を使うくらいなら、モスクワ経由のアエロフロート航空の方がずっとマシです」。これはこれは、と思った。ちなみに、航空会社、フライト、航路についてはいろいろと書いているので、こちらを見てほしい。

ううむ、話が脱線してしまった。

とにかく、搭乗して飛行機が離陸した後、利用規約に同意して、ついに機内Wi-Fiに接続した!

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