月ごとのアーカイブ:2月 2015

世界最大の装置 – その3

まずは第1回と第2回の内容を簡単に振り返る。

スイスとフランスの国境、ジュネーブの近くに、欧州原子核研究機構(CERN)という施設がある。いくつもある建物の中では、現代の錬金術師科学者たちが宇宙の基本構造を研究している。陽子やその他の素粒子をほぼ光速で加速し、素粒子同士を衝突させることで、クォークグルーオンプラズマなど、さまざまな種類の神秘的な物理現象を発生させ、途方もない知力(数学、物理学、原子物理学、量子力学…くらいか)、エンジニアリング能力、コンピューター処理能力を使って、基本素粒子の衝突結果を観測しているのだ。

我々は先日CERNを訪れ、かなり長時間にわたって中を案内してもらった。写真もたくさん撮影した…

最初に見た加速器はLEIR(Low Energy Ion Ring:低エネルギーイオンリング)だ。この中には鉛イオンが貯蔵されている。イオンはまず線形加速器LINAC-3からLEIRに注入され、PSリングを通過して、巨大な環状の加速器複合体へと渡される。その1つが大型ハドロン衝突型加速器(LHC)だ。

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Kaspersky Labが支援するビリヤード選手、125対50で優勝!

当ブログはこのところ、中性子、陽子、電子の衝突といった話題ばかりだったので、一息入れてみようと思う。スポーツニュースの時間だ。

当社がスポンサーシップに力を入れていることを、ご存知の方もいるだろう(特に当社のブログの読者はよく知っているはずだ)。スポーツチーム(と個人。詳しくは後述)の支援を世界中で行っており、ときには、考えられないような場所での活動を支援することもある。あまり注意してみたことがない人のために、簡単に紹介しよう…

オーストラリアでは、数年前から当社のロゴがシドニーのラグビーチームのユニフォームに縫い付けられている。また、海岸線を下ったメルボルンでも、「オーストラリアンフットボール」チームのシャツにKasperskyのロゴがあしらわれている。

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世界最大の装置 – その2

Bonjour mes amis!

さて、前菜のスープを召し上がっていただいたところで、いよいよメインディッシュに進むとしよう。むしろメインディッシュの中に入るというべきか。メインディッシュとしてふるまわれたパイの中に、何が詰まっているかを確かめる――キドニーパイのようなものだが、私はよくかんで食べるつもりだ。

要するに、スイスとフランスの国境に位置し、原子物理学者たちが自然の本質そのものを研究している地味な建物の中で何が起きているかを見ていきたいと思う。

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世界最大の装置 – その1

この装置は世界最大であるだけでなく、最も高価で最も革新的でもある。当然ながら、コンピューター化も相当進んでいるということだ。どんなアンチウイルスを使っているのだろう(笑)

ここにあるのは現代の奇跡だ。素粒子物理学(物質を構成する要素を研究する学問)の理論面と実践面の両方で最先端の研究が行われている。他にも1950年代から画期的な研究が進められており、たとえば1989年には、World Wide Webというちょっとした発明があった。

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サイバーセキュリティの英知が結集:SAS 2015、間もなく開幕

2015年2月15日~19日が刻一刻と近づいている…

この5日間にわたり、当社の年次(第7回)情報セキュリティカンファレンスが開催される予定だ。主なトピックは現代のサイバー攻撃とその対抗手段で、他にもサイバー脅威に関するテーマを色々と用意している。このカンファレンスは毎年冬に温暖な地域で開催しており、今年のSecurity Analyst Summit(SAS)2015の開催地はメキシコのカンクンだ。

というわけで、覚えておいてほしい。2月中旬のセキュリティ業界の注目ハッシュタグはこれだ: #TheSAS2015

(この動画の撮影で、けがをしたセキュリティエキスパートはいなかった)

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ダボスのスキー場から人が消える1週間

※元の英語記事は2015128日に公開されました。

私にとって、冬の朝に一番頭がすっきりとして、気分が盛り上がってくるのは、こんなときだ。身を切るような寒さの中を早足で散歩していたら、陽気で楽天的なバグパイプの音が聞こえてくる…

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