月ごとのアーカイブ:6月 2014

史上初のスマートフォンマルウェアの登場から10年

2004年6月15日、正確にはモスクワ時間同日19時17分、コンピューターセキュリティの新時代の幕開けとなるできごとがあった。スマートフォン用に作成された初のマルウェアを当社が発見したのだ。

これはCabirというマルウェアで、NokiaのSymbian搭載デバイスに感染し、保護されていないBluetooth接続を介して拡散していた。コンピューターがマルウェアに狙われていることは、当時から誰もが(世捨て人や修道僧以外は)十分に知るところだったが、この発見によって、スマートフォンもマルウェアの標的となったことが世界に知れわたった。確かに、最初は多くの人が、「ウイルスが電話に感染するだなんて、そんなわけないだろう」と疑っていたものだ。だが、この件の単純な事実は、遅かれ(数年後10年後)早かれ(数か月後)、ほぼすべての人が理解することになる(いまだに気づいていない人も一部にはいるが)。その間に、当社のアナリストは歴史書に載るまでになった!

なぜ我々はこのマルウェアをCabirと名付けたのか?当社のモスクワ本社に、電波を遮断する特殊な実験室を作ったのはなぜか?CabirはどうやってF-Secure社員のポケットに入り込んだのか?こうした疑問を、当社のチーフセキュリティエキスパート、アレックス・ゴスチェフ(Aleks Gostev)に、イントラネットで実施したインタビューで聞いた。今回はその内容を皆さんに紹介しようと思う。このヒーロー饒舌な男の言葉を直接お伝えするのがいいだろう…

ちなみに、この話が本格的に始まるのは、Cabirの分析にこの2つのデバイスを使うところからだ。

私たちが解析に使ったNokiaのSymbian端末

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Kaspersky Lab子供会

Kaspersky Lab社員に初めて子供が生まれたのは1990年代後半のことだ。その子の誕生祝いの席で、私は乾杯の言葉としてこう述べた。「ついに我々はウイルスと同化し、増殖し始めている!

200人の子供たちがパパやママと一緒に出勤して、パパやママが平日に通っている場所がどんなところなのかを見て回った

それ以来、当社では子供をもうけることをさまざまな手段で奨励してきた。子供は多い方が楽しいではないか。そう、Kaspersky Labは家庭にとても優しい会社なのだ。子供にはもっと優しい。Kaspersky Lab社員に子供が生まれたときの状況は、とても愉快な形で変わってきた。最初のころは、社員に子供が生まれる度に皆で集まって祝杯をあげたものだ。乾杯したというレベルではなく、浴びるほど飲んでいたのだが(笑) その数年後、生まれてくる子が劇的に増えたころは、皆がお金を出し合って、幸せいっぱいの新米ママや新米パパにすてきなプレゼントをしていた。そしてKaspersky Lab社員が授かる子供の数に、ゼロが2つ3つ増えた今では、誰かに子供が生まれたという噂を給湯室で聞くようになっている。恥ずかしい話かもしれないが、しかたない。我々には世界を守るという使命もあるのだ。

今では社員の子供の数がどれくらいかわからないが、相当多いだろう。そんなわけで、またロシアでは6月上旬が子供の日(他の国にもあるはずだ)とされていることもあって、オフィスに子供たちを招いて盛大なパーティを開いた!200人の子供たちがパパやママと一緒に出勤して、パパやママが平日に通っている場所がどんなところなのかを見て回った。皆で遊び、食事をし、絵を描き、トランポリンをして・・・他にも色んなことをやった。

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暗黒面のサイバー関連ニュース – 2014年6月4日付

元の英語記事は、201464日に公開されました。

約束したとおり、私の週1回(くらい)の新連載『サイバー空間からの暗いニュース』(ちょっと違ったか?)の第2回をここにお届けする・・・

今回の主なテーマは重要インフラのセキュリティだ。特に、重要インフラに関して注視すべき問題や危険を取り上げる。製造設備や原子力施設交通機関送電網、その他の産業用制御システムICS)への攻撃だ。

実をいうと、この記事にあまり「ニュース」はない。先々週のニュースのようなものをお伝えする記事だ。幸い、重要インフラのセキュリティの問題は毎週起きるわけではない。少なくとも、記事にするほど興味深い事件はそうそう起きるものではないのだ。しかし、おそらくその理由は、ほとんどの事件が隠ぺいされるためだろう(無理もない話だが、それでも心配だ)。あるいは、誰も気づいていないからかもしれない(攻撃はひそかに実行されている可能性がある。こちらの方がずっと心配だ)。

というわけで、重要インフラのセキュリティ問題に関する現在の状況とトレンドを示す興味深い事実と、それに伴う脅威を目の前にしてなすべきことについてのヒントを紹介する。

重要インフラの問題には驚くような理由がいくつもあることが判明した・・・

ICSがインターネットに接続されたら、ほぼ100%間違いなく、 初日にハッキングされるだろう

ICSの建造と設置を手がけるエンジニアは、「中断のない安定した運用ができれば、後のことなど知らない!」をモットーにしている。そのため、ハッカーにシステムを乗っ取られてしまうぜい弱性が制御システムに見つかったとしても、システムがインターネットに接続されたとしても、本当にひどいパスワードが・・・たとえば「12345678」というパスワードが使われたとしても、知ったことではないのだ!エンジニアは、システムが絶えず、円滑に、同じ温度で動作することしか頭にない。

やはり、パッチ適用などを実施する場合は、システムの稼働がしばらく停止する可能性があり、実際に停止する。ICSエンジニアにとっては受け入れがたいことだ。とはいえ、これが重要インフラの現状である。黒と白の中間の灰色は見ていない。それとも、必死になって現実から目をそらしているのだろうか?

我々は昨年9月、稼働中の産業システムに見せかけたハニーポットをしかけて、インターネットに接続した。するとどうなったか?1か月のうちに442回の侵入を受け、内部のプログラマブルロジックコントローラー(PLC)にまでアクセスされることも何度かあった。PLCを再プロミングした頭のいいサイバー犯罪者も1人いた(Stuxnetのようだ)。我々のハニーポットの実験でわかったのは、ICSがインターネットに接続されたとしたら、ほぼ100%間違いなく、初日にハッキングされるということだ。ハッキングされてしまったICSに対して何ができるかというと・・・そう、天を仰ぐしかない。まるでハリウッドのアクション映画のような筋書きだ。それに、一口にICSといっても、さまざまな形状やサイズがある。たとえばこれだ。

原子力施設のマルウェア

もんじゅニュースソース

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暗黒面のサイバー関連ニュース – 2014年5月26日付

※元の英語記事は、2014年5月26日に公開されました。

 

皆さん、こんにちは!

このブログで最後にサイバー犯罪の話題を取り上げてから、ずいぶん時間がたったように思う。新たな犯罪や昔からある犯罪、流行している手口や廃れた手口、といったものをしばらく書いていない。我々の存在意義とも言えるトピックにずっと触れていないので、のんびり遊んでいるのではないかと思った人もいるだろう・・・

安心してほしい。我々はサイバー空間で起きていることすべてを把握している。IT専門ニュースサイトで得た詳細な情報をもれなく発信しているということだが。

唯一の問題は、実際にこういうニュースを読む人がとても少ないことだ!わからなくもないが・・・。専門的なニュースはおもしろくない場合もある。特に、ITに詳しくない人は興味が沸かないだろう。だからといって、こうした情報を発信しないわけにはいかない。絶対にだ。とはいえ、このブログでは、専門的な技術の話題ばかりを取り上げて読者を混乱させるつもりはない。とても珍しくて興味深く、楽しくおもしろいサイバーニュースを、世界中から集めてお伝えするだけだ。

というわけで、興味深くて珍しく、おもしろくて奇妙な最近の話題を紹介しよう。

 

「あいつに殴られた!」「先にやったのはそっちだ!」

サイバースパイ行為を巡る米国と中国のせめぎ合いが新たな局面を迎えた。

今回は米国側が「容疑者」の写真と名前を公開して攻撃した形だ。米国企業のネットワークに侵入して秘密情報を盗んだとして、中国軍の専門家5人がFBIの西部劇風の「指名手配」ポスターに掲載された。

Cyber security news of the week

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