インターネット・インターポール2015

私が「インターネット・インターポール」という言葉を初めて使ったのは、2000年代初頭だった。これをテーマに記事を書き始めたのが2003年だ。それから12年後の今年、長きにわたって論じ、提唱し、主張し、推進してきたことが、ようやく実現した。

インターネットの暗黒面との戦いを専門とする部署が、インターポールに誕生したのだ!

先ごろ、陽光まぶしいシンガポールにおいて、インターポールの新たなサイバー犯罪対策部門、IGCIが正式に発足した。その使命は、サイバー空間から犯罪者や詐欺師などを一掃することだ。全加盟国(約200か国!)の警察機関による国際的なサイバー関連活動すべてを調整するという役割を担う。国境を越えて活動するハッカーとサイバー犯罪者たちよ、せいぜい気を付けることだ。「サイバーポール」が正義のために、諸君らにとって生きにくく危険な世の中に変えていく。IGCIでは犯罪捜査だけでなく、専門家のトレーニング、サイバー犯罪対策の推進など、インターネット上の世界平和を実現するためのさまざまな活動を実施することになっている。

IGCIの開設には、この上なく重要な意義がある。サイバー犯罪者たちが今まで好き放題に暴れまわってこれた理由の1つは、各国の警察機関同士にまとまりがなかったことだ。つまり、警察組織内でも管轄が違えば、あまり連携しない。昔からハリウッド映画によく出てくるFBI CIA 一般警察官のような構図と考えればいい。だが、これは現実だ!たとえば、こんなことがあった。

昨年後半、ある警察官に、他国の警察官の連絡先情報を教えてくれと頼まれた。我々に聞いてきたのだ!もちろん、本来あるべき姿はこの逆で、警察官たちは互いを知っていて、IT関連の知識が必要になったときに我々の連絡先情報を渡す、というのが筋だろう。確かに、2つのシステムの共存(サイバー犯罪は国境に関係なく発生するが、国家のサイバー警察の活動はその国の法域か、せいぜい欧州内に限定される)は、ずっと問題になってきた。この15年ほどで悪化の一途を辿っており、増長したサイバー犯罪者たちは、ほとんど罰を受けることなく、その手腕を発揮している。逮捕されて裁かれた犯罪者もいるにはいるが、氷山の一角にすぎないと言えよう。

先日のシンガポールでの出来事が我々にとって非常に特別なものになったのは、当社がIGCIの発足に積極的に関与したことに加えて、組織、専門家としての助言、資金、さらには人員といったさまざまな面で支援を行ったからだ。たとえば、Kaspersky Lab屈指のエキスパートであるV.K.は「シンガポール担当」に任命され、すでに数か月間、同国に居住してインターポールと仕事をしている。出向はまだまだ続く予定だ。V.K.は、インターポールの同僚をIT関連知識の習得やスキルアップの面で支援しているほか、継続中の捜査にまで参加している。この仕事から大きな充実感を得ているそうだ。

Vitaly Kamluk, our man in INTERPOLトレードマークのモヒカンがなくなったV.K.

私は最近、非常に堅苦しく形式張った英文を大量に読んでいる。国のお役所や国際的な官僚組織でのしきたりとして公式に使われている無味乾燥な英語だ。私も、よそ行きの英語に磨きをかけている。「得られた成果を十二分に活用するため、ここシンガポールでのIGCI開設と同時に、専門のカンファレンスエキシビジョンINTERPOL Worldを開催するものとする」。このように伝染してしまうのだ。

そう、すべては先日、シンガポールで起きたことだ。インターポールはサイバー犯罪対策部門の開設とともに、大規模な国際警察関連製品展示会兼カンファレンスも開催した。警察の活動内容に関するディスカッションが多かった(特に、インターネットとモバイルのデバイス、サイバー空間の保護)が、当然ながら、防弾チョッキなどの警察の装備も展示されていた。巨大な展示会で、来賓者数こそかなり少なかったものの、非常に高い地位にある人ばかりが招かれていた。全体的に、興味深く、有益で、楽しいイベントだった。

interpol-world-1青い(警察の)海に浮かぶ緑色の島

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インターポールもパーティを催すことがある(笑)

interpol-world-6interpol-world-7当社は当社で、いろいろとやることがあったし、たくさんのことを発表した。Kaspersky Labの年次サイバーセキュリティサミットをここで開催したほか、当社の新たな組織も開設した。シンガポールの地域本社だ。この一石八鳥とでも言うべき機会を逃す手はない。

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他の写真はこちらで見てほしい。

さて、シンガポールで宿泊したホテルについて少し書こう。

我々は数日間、マリーナベイサンズに泊まっていた。とんでもないホテルだ!ネットで調べたところ、建設にかかった費用は、カジノホテルとしては世界最高額だったという(最大80億ドル)。それもそのはず、ホテルを建てるのに海を埋め立てたからだ。

どれほどのスケールなのかイメージをつかめるように、ありのままの数字をいくつか挙げる。

客室数2,500室以上、総面積200万平方メートル、好きなだけ買い物ができるショッピングスペースが93,000平方メートル。57階の屋上には、最大4,000人が利用できる340平方メートルの総合娯楽施設と、360度を見渡せる見事な150メートルプールがある。信じられないようなホテルだ!残念なことは2つだけ。1つは、どういうわけか料理がおいしくないこと。シンガポールにしては非常に珍しい。もう1つは、ボタンを押してもエレベーターが動かないことだ。この2点を除けば申し分ない。

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いろいろと禁止事項が書いてある。シンガポールはすばらしい国だが、本当に細かい…

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