SOC 2監査を無事完了

昨年発表したとおり、Global Transparency Initiativeの取り組みの一環として、当社では第三者機関によるSOC 2監査を実施する計画を進めていた。そして、ついにこのたび、監査が成功裏に完了したことを発表できる運びとなった。簡単なことではなかった。多くの社員による多くの労力が求められた。しかし、いまやすべてが過去のものだ。皆がやり遂げたことを誇らしく思う。

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シンガポール、インターポール

単なる旅行者としてシンガポールを訪れることができたら、どんなに素晴らしいだろうか。1週間滞在し、この街を歩き回れたら…。しかし、今回はそうはいかなかった。工作-仕事-arbeiten、会議-プレゼン-また会議、また別のwork-trabajo-労働、さまざまな言語で展開される駆け足の滞在だ。それはこんな感じだった…。

Starmus Festivalの翌朝に目覚め、つかの間の平穏は夢見ることしかできないのだと実感する。うだるように暑いスイスから(意識を取り戻すことがないままに)向かう先は、同じように暑いシンガポール。「Interpol World 2019」が開催されるのだ。国際刑事警察機構(インターポール)の加盟国の政府機関、非政府機関、民間企業が一堂に会するイベントだ。

私は、法執行機関と民間のサイバーセキュリティ企業が国際的に協調していくことの重要性について多くを語った。サイバー犯罪には地理的境界は関係ない。だからこそ、行動を共にして戦う必要がある。このところ「共に」の部分で世界的な問題が少々あるというだけのことだ。したがって、国際協力を目指して現実に進行中の取り組みは、黄金にも匹敵する重みがある。そして、我々は長年インターポールと連携してきたことを誇りに思う。我々は2014年以来の戦略的パートナーであり、初めての協定を結び、サイバー犯罪対策部門であるIGCI(Interpol Global Complex for Innovation)のDigital Crime Centerの開設を支援した。このセンターは、インターポールが行う捜査の技術面を担当する。

そして7月3日、シンガポールでKasperskyとインターポールは、この協定を5年間延長することに合意した。

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暗黒面のサイバー関連ニュース – サイバースペースの偽善、Miraiに気をつけろ、GCHQが見ている、BlueKeepを押さえ込め

やあ皆さん!

まずは嬉しいニュースから始めよう。

「最も多くテストされ、最も多く賞を獲得」– 今もなお。

先日、定評ある第三者評価機関AV-Comparativesが毎年恒例の調査結果を発表した。2018年末に実施されたこの調査は、世界各地の3,000人を対象に行われた。19ある質問項目のうち1つが、「主に使用しているPC向けマルウェア対策セキュリティ製品は?」というものだった。欧州、アジア、中南米で1位になったのは、どのブランドだろうか?そう、Kだ!北米では2位だった(一時的な現象に違いない)。欧州ではさらに、スマートフォンで最もよく使用されているセキュリティ製品に選ばれた。また個人向けでも法人向けセキュリティ製品としても、利用者からの製品テストの要望が多い企業のランキングで、当社がトップになった。素晴らしい!我々はテストを好んで受けるが、その理由がこれでお分かりだろう。なお、当社製品が受けた第三者評価機関によるテストやレビューについては、こちらに詳細を掲載している。

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あの豚が帰ってきた!

昔々、そのまた昔、我々にはペットの豚がいた。本物の豚ではない。名前もない。ただ、その叫び声が有名になった。Kaspersky Labの製品を初期の頃から使っている人は、何の話かピンときたことだろう。比較的最近使い始めた皆さんのために、事情をご説明しよう…

サイバー古代たる1990年代のこと、我々は自社のアンチウイルス製品に、ある機能を追加した。ウイルスを検知したとき、豚の悲鳴が上がるようにしたのだ!これは、賛否両論だった。

出典

やがて、どういうわけか、この豚の悲鳴は姿を消してしまった。奇しくも同時期に、タスクトレイに表示される「K」アイコンが、もっとモダンで分かりやすいシンボルに置き換わった。

さて、いくつかの企業には熱心なファンがいるが(当社の場合は公式ファンクラブがある)、当社も例外ではない。そのファンの多くが、「あの豚を返して!」「タスクバーの”K”はどこへ行ってしまったのか?」と何年にもわたり我々に訴えてきていた。

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当社のリブランディングについて

こんな言葉を聞いたことがある。「人生には、しばしば変化を加える必要がある。つまらなくなってしまわないように」

KL、いやKaspersky Labでは、物事が陳腐化することはなかった。常に、そして急速に、変化を続けるこの業界では。それでも、時には立ち止まり、他人の目で自らを見つめ直し、やがて来たることに思いを巡らし、状況に応じて企業イメージに少々の変化を加えることには、価値がある。では、この叙情的なイントロに続いて、当社のリブランディングを公式に発表すると共に、そこに至る経緯をお伝えしたい。

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カスペルスキー製品に搭載のエミュレーターテクノロジー

コンピューターウイルスがなぜ単に「ウイルス」と呼ばれているのか、不思議に思ったことはないだろうか。実のところ、やや誤解を招きかねないが、ウイルスという言葉は現在「あらゆるタイプの悪意あるプログラム」または「コンピューターに何らかの悪影響を及ぼすプログラムを表す」のに使われている。ちなみに、引用したのは当社のエンサイクロペディアにある表現だ。

ただし(引き続きエンサイクロペディアを引用する)、「厳密に言えば、ウイルスとは、プログラムコードのうち、複製して」拡散するものを指す。インフルエンザウイルスなどの生物学的なウイルスがそうであるように。

不思議なことに、そのように定義されたウイルスたちは、何年も前に消滅してしまった。最近の悪意あるプログラムは、複製することはそれほどないが、コンピューターからデータを盗み出したり、データを完全消去したりするという誠に厄介な機能を持っている。トロイの木馬がその一例だ。とはいえ今でも、「コンピューターセキュリティの技術」と聞いて何を思い浮かべるかと尋ねられたら、大方の人は、実験用の白衣化学化学防護服に身を包んだ科学者が試験管を手にして危険物を隔離しようとしている様子を想像するのではないだろうか。実際には、生物学上のウイルスを処理するときにしかそんな場面は必要ないのだが。

つまりこういうことだ。コンピューターウイルスは死滅した。しかし、ウイルスの検知と「駆除」(これもまた微生物学から持ち込まれたおかしな表現だ!)に使用されていた分析の手法は現在も有効であり、開発が続けられている。そして今でも、最新のウイルスマルウェアとの戦いに大きく貢献している。そのような「昔ながらの」テクノロジーの1つに、エミュレーターがある。

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SAS、シンガポールで開催 – 見逃すな!

やあ皆さん!

すでにご存じだろうが、念のためにお知らせしよう。Kaspersky Labは毎年、冬の終わりから早春の時期に、サイバーセキュリティの大規模な国際会議Security Analyst Summit(SAS)を開催している。さて、今年もすでに春がやってきたので(モスクワでは昨晩また雪が降ったが)、2019年のSASについてお話ししよう。もう開催まで2週間を切った!

このイベントは、3つの点で個性が際立っている。

まずSASには、Kaspersky Labのトップエキスパートだけではなく、世界的に著名なエキスパートもゲストとして参加し、最新の調査や新しい発見、興味深いサイバーニュースについて報告する。

次に、開催場所には、世界の大都市にあるような、ありきたりでつまらないホテルや会議場ではなく、心躍るエキゾチックなリゾート地が選ばれている。まぶしい太陽、砂浜、打ち寄せる波、サングリア、そしてシンガポールスリング…。

そして、間違いのない1点がある。サイバーセキュリティという深刻なテーマを扱いながらも、楽しさに溢れたイベントだいうことだ。

SAS 2018(カンクン)

 

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Kaspersky Labの2018年:成長は続く

やあ、皆さん!

2018年度売り上げ結果を発表する時期が来た。昨年が我々にとって厳しい年であったことは否定できない。当社に影響を及ぼす地政学的問題は2017年に頂点に達し、その余波は確かにあった。しかし、面白くなるのはここからだ…

当社にとって何もかもがうまくいかず、2018年に関してはまるで満足がいかなかった、と皆さんが考えるのも無理はない。しかし、その考えは誤りかもしれない。なぜなら、ユーザーはそれでもドルやユーロやその他通貨の形で我々に「票を投じて」くれているからだ。我々のビジネスは成長を続けている。国際会計基準(IFRS)に基づく当社の2018年度売上高は7億2600万米ドル*、2017年度の4%増だ。

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かつての未来都市

※この記事は、20181220日に掲載された英語記事の日本語版です。

東京。類いまれな国の類いまれな首都。商業地区の高層ビルを背景にした皇居…この地区の名は何だったか?マルノウチ?いつも「マルノウティ」と聞こえてしまう。大層な話ではない、いつもの日本語の「中間音」の話だ。たぶん「Marunouchi」でなく「Marunoutchi」と表記したほうが音に正確なのだろう。だが、やはりそれも大した問題ではない。重要なのは、両方がそこにあることだ。皇居と、灰色のオフィスビル群が、陰鬱な12月の空を背景に。灰色に灰色を重ねて。

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塵も積もれば(7,000万ドルの)山となる

特許トロールとなぜ戦うのか、という質問をよく受ける。さっさと要求を受け入れて比較的少額の要求額を払ってしまい、本来の仕事に戻ったほうが結局は楽だし、経済的損失は少ないのでは?と。

トロールの標的になった多くのIT企業は、その方法をとっているようだ。しかし、Kaspersky Labはそうではない。社の信条が絡む問題なのだ。それに、何年にも及ぶ支払いを合計すれば少額とはいえないし、その金額を無駄にせずに済むのであれば、それはもはや小さな問題ではない。「その額は?」とあなたは尋ねるかもしれない。今回はそれを計算してみよう。結果をこれからお見せするが、皆さんは驚くかもしれない。事実、銀行の残高を寄生虫に少しずつかじり取られるよりは、戦うコストの方が安く済むことが判明している。

出典

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