2016年1月25日
TOP100シリーズ:アジア編
中国と中東の他に、アジアで興味深いお勧めの場所としてTOP100に挙げるならどこだろうか?ここだ…
- タージマハル、インド
ムガル帝国のシャー・ジャハーン皇帝が寵妃のために造らせた白大理石の巨大な霊廟だ。Googleマップで細かく見てみると(こちら)、タージマハルに面した川の対岸に、第2のタージマハルを建造するための土台の跡があるのがわかる。(少なくとも計画の上では)第1の霊廟をそっくり模したものを(ただし今度は白ではなく黒大理石で)造ろうとした痕跡だ。伝説によると、要はそれほど巨大で贅を尽くした墓に多額の資金を投じる余裕がムガル帝国になくなり、皇帝は臣下に地位を追われ、その結果タージマハル2の計画も急遽中止になったという。
不思議な魅力のある場所だ。特に霊廟と、それを取り囲む壮麗とは言い難い田園風景との対照が印象的だ。通常のツアーバスでは揺れがひどいので、ぜひとも個人で専任ガイドとミニバンを頼んで行くことをお勧めする。詳細はこちら(文章はロシア語なので写真だけお楽しみいただければ)。
- ネパール、ヒマラヤ山脈
私は少し前にネパールの首都カトマンズに滞在したが、当然ながらその独特の趣に魅せられた。特にパゴダやストゥーパといった仏塔の美しさは格別だ。
- ブータン
ヒマラヤ山脈の高地にある半ば閉鎖された王国だ。氷で覆われた峰々、氷河、崖の側面に建てられた僧院。まだ訪れたことはない。近いうちに行かなければ…
- バガンとマンダレー、ミャンマー
広大な土地に古いパゴダが無数に点在している仏教遺跡。信じられないことだが、まだ訪れたことはない。
- 富士山、日本
地底で3つのプレートがぶつかり合う接点のちょうど真上にそびえる火山。崇拝の対象とされている山だ。私はこれまでに2回登頂したことがあるが、いずれも5月の初めで、皆さんにもぜひその時季をお勧めする。本格的な登山シーズンに入ると、大勢の登山客で長い列ができるからだ。このあたりには富士山の他にも魅力的な観光地がいくつもある。箱根山、溶岩洞穴、非常に珍しい樹海…
- ハロン湾、ベトナム
水の上に映画『アバター』の世界がある。思わず息をのんでうっとり見入ってしまう美しさだ。ボートでゆったりと島巡り(文章はロシア語なので写真だけ参考に)をしているだけで、ゆうに3日は過ぎてしまいそうだ。すべての人が行くべきだ!
- ソンドン洞、ベトナム
巨大な洞穴。それどころか、現在知られている中で世界最大の洞穴だ。発見されたのは割と最近だ(いやはや、これほどのものを何世紀も見逃すなどということがあるのだろうか?(笑))。しかし洞穴巡りの初心者にはお勧めしない。事前に洞穴学についてきちんと勉強した上で臨んだ方が良いだろう。
- アユタヤ、タイ
タイの熱帯雨林に囲まれた寺院、宮殿、要塞など、古代都市の遺跡。まだ訪れたことはないが、写真を見れば、できるだけ早く行くべきなのは一目瞭然だ。
- アンコールワット、カンボジア
こちらも仏教遺跡。カンボジアの熱帯雨林に囲まれた世界最大級の宗教建築だ。アジアの仏教遺跡はまだ訪れていないところがいくつもあって、ここもその1つだ。だからここについては何も知らない。だが、良い評判はたくさん聞いている…
- ボロブドゥール、インドネシア
ストゥーパと寺院のある巨大な仏教遺跡。過去のある時点(大昔ではない)に、遺跡全体を火山灰が覆い(インドネシアは火山大国なのだ)、それが数世紀もの間、自然の保護層となって遺跡を守った。発見されたのはごく最近、19世紀初頭のことだ。当初は一部荒らされたが、後に修復された。2010年になって、いわば歴史は繰り返した。再び火山の噴火が起き、遺跡の一部を火山灰が覆ったのだ。しかし今回、火山灰は(数世紀ではなく)わずか数か月で除去された。そしてここは私が訪れたことのある唯一の仏教遺跡だ!皆さんにも心からお勧めする。写真はこちら(文章はロシア語)。
- インドネシアの火山
インドネシアの火山については、見事な写真がインターネット上にたくさんあって、どれも素晴らしいことだけは知っているが、その中でも特にどこに行って何を見るべきかサッパリわからなかった。だが、それはこの記事を書く前の話…
…ネット上にあるインドネシアの火山の写真がどれも興味をそそるものだったので、そのうちのいくつかについて調べてみた。そして波乱に富んだ歴史を持つ3つの古い火山を発見…
クラカタウ
この火山は1883年に噴火し、完全に自壊した。(一部の専門家によると)なんと70kmにも及ぶ灰の柱が噴き上がり、追い打ちをかけるように大規模な津波が起きて被害レベルと死者の数が増し、噴火の音はなんと5,000km以上離れたところまで聞こえたという(インターネットに書いてあることを信じるならば(笑))。
タンボラ
クラカタウと同じように、この火山も壊滅的な噴火(こちらは1815年に)を起こし、現地住民が大勢亡くなった(70,000人以上)だけでなく、気候変動も引き起こした。その翌年は「夏のない年」と呼ばれるようになり、東南アジア一帯だけでなく、欧州で観測された火山の冬の原因にもなったという!その結果、同年に欧州から米国への大規模な移民の流入が起きたというのも興味深い。
トバ
火山の冬と地球温暖化は、70,000年ほど前にトバ火山が噴火したことも原因となっている。今、その場所はこのように湖になっている。ある仮説では、この大規模な地殻変動によって世界中の人類が絶滅に近い状態になり、アフリカで数千人が生き残っただけ。そして、その人たちが滅びなかったのは奇跡だと考えられている。考えてみると、その奇跡が起こらなかったら、今これを書いている私も、これを読んでいる皆さんも存在しなかったことになる。やれやれ、危ないところだった(笑)。
おまけ
伊豆諸島、日本
東京のちょうど南に位置する火山列島。私は2015年に八丈島と青ヶ島を訪れた。息を呑むほど美しいところで、いつかまた行くことを夢見ている(まずは、人里離れた場所にある未訪の仏教遺跡に行ってからだと思うが(笑))。
キーンケリシ、カザフスタン
「精霊の町」「気高い美」「赤熱の崖」などとも呼ばれる。カザフスタン東部にある火星を思わせるこの地の風景は、数十億年にわたり風雨で堆積土が削られてできたものだ。不思議なことに、この場所についてはほとんど情報がない。Wikipediaにも一言も書かれていないのだ。とはいえ、訪れたことのある友人たちの話を聞いても、写真や動画を見ても、遅かれ早かれこの辺境の地を私が訪れることは確実だろう…詳しくはこちら。