まさにF1。モンツァにて

さて皆さん、いよいよメインディッシュだ!

モンツァで開催されたF1レース。ここはモータースポーツファンにとっての聖地で、ミラノからさほど遠くない場所にある。そして何と言っても自動車、バイク、レースの爆音サウンド、世界中から押し寄せる人々、景観など!私がここにいるのもそれを堪能するためだ。

この地はまさにモータースポーツ中心の街で、ある入口の前にはイタリア国家治安警察隊「カラビエニリ」がロータス車を出動させていたほどだ(私は見かけなかったが他にもあったかもしれない)。

だが、レース前にはちょっとした違和感もあった。

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作り物の「AI」バブルとサイバーセキュリティの未来

シリコンバレーでは「人工知能」(AI)がブーム、と書かれたニューヨークタイムズ誌の最近の記事は、サイバーセキュリティの近い未来と遠い未来の両方を多くの人に真剣に考えさせるきっかけになったと思う。

たとえばこんな問いだ。

  • 「AI」への熱狂的な関心はいったいどこから来ているのか。今のところ、未来学者の妄想の中でしか存在していないようだが、これはどこへ向かっているのか?
  • 良くても何十年も前に発明されたものを「発明」しているベンチャーや、最悪の場合はバブル状態でしかないことがいずれ明らかになるベンチャーに、投資家たちはあと何百億つぎ込むことになるのか?
  • 機械学習によるサイバーセキュリティ技術の開発で得られる真のチャンスは?
  • この素晴らしい新世界で果たす人間専門家の役割とは?

シリコンバレーでAIの熱狂的な信奉者と話をしていると、時に、福音主義者の集まりに参加する無神論者のような気分になる

ジェリー・カプラン(Jerry Kaplan)氏、コンピューター科学者、著者、未来学者、起業家(シマンテックの共同創業者のひとり)

現在の「AI」領域で起きていることは、シャボン玉に似通っている。サーカスの道化師がシャボン玉を膨らまし続けたら、いずれどうなるかは誰でもわかる。そう、破裂するのだ。

もちろん、大胆な一歩やリスクの高い投資がなければ、素晴らしい未来が現実になることはない。しかし、現在の問題は、「AI」(カギ括弧を付けたのはAIが現時点で存在しないからだ)の熱狂が広がりを見せる中で、スタートアップの幽霊企業が登場し始めたことだ。

スタートアップが何社かあったところでたいしたことはない、と言う人もいるかもしれない。

大問題なのは、こうした幽霊スタートアップ企業が「AI機械学習」を取り巻く高揚感の新潮流に乗って、100万単位どころか10億単位で投資を惹きつけていることだ。そもそも、機械学習は何十年も前から存在する。最初に定義されたのは1959年で、70年代に研究が進み、90年代に開花し、今なお開花し続けているのが現状だ!そして現在、この「新しい」技術は「AI」という単語に置き換えられ、最先端科学のオーラを身にまとった。こうして、もっともらしいパンフレットが作成され、華やかで洗練されたマーケティングキャンペーンが展開されている。これらすべては、奇跡を信じたいという人間に絶えず付きまとう弱さを狙ったもので、いわゆる「従来の」技術を巡る陰謀論も添えられている。しかも悲しいかな、サイバーセキュリティ業界もこの新しい「AI」バブルから逃げ切れなかったようだ…。

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ロック・ザ・カスバ、もとい、バーカス

皆さんこんにちは!

7月。我が社は例年、やることが山ほどある。8月は多くの社員が休暇を取るからだ(かく言う私も!)。創立記念日パーティーを開催したし、ここでは詳細は省くが、全社規模でさまざまな企画が進行している。今回は一番最近あった7月のイベントを紹介する。本社ビルの社員食堂が(ようやく)オープンしたのだ。食堂の名前はBarKas(バーカス)。そう、「カスペルスキー」の「バー」から来ている。実際にはバーというよりレストランと呼ぶべきなのだが、「バー」と呼ぶことにしたのは、我が社の社風にぴったりの気取らないざっくばらんな雰囲気がバーのようだからだ。ただしバーよりも感じがいい。おわかりいただけるだろうか。「レストランカス」ではなかなかその感じが出ない。それに、面白いことにロシア語で「バーカス」は…蒸気船という意味なのだ!まさにぴったりの名前だと私たちは思った。

その蒸気船の「ベータテスト」は今年の3月に行われた。そしてつい先日、ついに一般公開と相成った(社員専用の食堂ではないのだ)。誰でも入れるのなら私たちも入っていいのだろうと思い、「アルファテスト」をしてみることにした…

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まだまだこれからの19周年

7月15日金曜日、モスクワは2016年に入って最高の天気だった。1日中晴天で、そよ風が吹き、雨が降ることもなかった。神々は知っていたのだ。この日終日、Kaspersky Labの創立19周年祝賀会が開かれることを。祝賀会には、世界中から2000人以上のKaspersky Labの仲間たちが集合した。

会社の「創立記念日」を祝うときには、ちょっとおかしな気分になる。日がな一日同僚たちのこんな会話を繰り返し耳にするのだから。

「やあ、創立記念日おめでとう!」

「君も、創立記念日おめでとう!」

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ヤバいサイバー関連ニュース:未来が現実に、死から甦るマルウェア

この「シリーズ」では今回も、トップを飾ることはなかったものの劣らず重大な最新サイバーセキュリティニュースをいくつかまとめて紹介しよう。例に漏れず悪いニュースばかりだが、楽観視できる理由も多少はある…ほんの少しだが。いやはや。

怖いサイバー関連ニュース その1:未来が現実に

news-1映画「ブレードランナー」のワンシーン 

多くの作家が未来の世界を空想することを好む。SF作家は往々にして、登場人物と彼を取り巻く宇宙を通して深い哲学的世界観を表現しようとする。ロシアのストルガツキー(Strugatsky)兄弟しかり、フィリップ・K・ディック(Philip K. Dick)しかり、アーサー・C・クラーク(Arthur C. Clarke)(そして、彼の作品を「映像化」した映画監督スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)もまたしかりだ。こういった深い哲学的世界観は殺伐としていて不気味なのがお決まりだ。

世界観はそこまで深くも哲学的でもないが、きっといつか現実になるだろうと思えるものもある。実際、少なからずそのとおりになっている。ここで私の登場だ!

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鋭いショットを放つチャンピオンとのスヌーカー対戦

スヌーカーは、ビリヤードスポーツの中でも最も前進的な競技だろう。観戦していても、思わず引き込まれる楽しさがある。強いプレイヤーになるためには、冷静沈着さ、ショットの正確さ、そして戦略的思考が不可欠だ。ルールをご存知ない方はこちらで。

先日お伝えしたように、我々はつい最近、Riga Mastersの会場にいた。優勝者に優勝カップを授与する名誉にあずかったわけだ。こちらがその優勝カップ。

snooker-kaspersky-riga-masters-1

いよいよ決勝戦…

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サントリーニ島のこと:夢は時にかなう

素晴らしいニュースがある。アクロティリの遺跡発掘作業が再開された。実はその、それは…我々のおかげなのだ!(むやみに自社を褒めちぎって宣伝したいわけではない。かといってどう書けばいいのだ?金のなる木があったとでも?)しかも、再開されたのは発掘作業だけではない。フレスコ画の復元と、集落の壁の補修もだ!そう、当社がアクロティリ遺跡発掘プロジェクトに出資することになったのだ!やっほう!先日私がサントリーニ島を訪れていたのはそのためだ。

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サントリーニ島、謎のミノア文明

サントリーニ島は、見事な眺望、うっとりするほど美しい夕暮れ、色とりどり(白、赤、黒)のビーチだけが有名なのではない。主に一部の人々にとってだが、古代遺跡も有名なのだ。島の南部で、火山灰によって良好な状態で保存されている古代集落の遺跡が発掘された。3階建ての家、排水設備に下水設備(!)、そして独自の文化が栄えていた痕跡。おおギリシャの神々よ!

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風光明媚、火山、見どころ盛りだくさん、歓喜のサントリーニ

Χαίρετε、皆さん!今回は、太陽がさんさんと降り注ぐギリシャのサントリーニ島からお届けする。なんとも魅力的な場所だ…。

サントリーニでは、観光、天候、火山、考古学と、あらゆる点で感動の波が一気に押し寄せる。そういえば、ここには以前も訪れたことがある。そのときも、やはり万感胸に迫るものがあった。だから、同じ説明は二度繰り返さないでおこう。2013年の訪問から、本当に何も変わっていないのだから。(高台から見下ろす景色の)美しさは今でも色褪せず、太陽はまぶしく、波は力強く、火山が噴火して周囲の街が滅んだわけでもない…。

言葉を尽くして説明するより、1枚の写真に勝るものはない。百聞は一見にしかず。ということで、おしゃべりを止めて写真をご覧いただきたい…。

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