グローバルイノベーター TOP 100

私のブログをよくご覧になっている方は、私が時にあまり目立たない(だからといって重要でないわけではない)ビジネス上の成功について書いているのをご存じだろう。それは当社の特許に関連する内容であり、サイバー世界の悪だけでなく、技術の進歩を妨げるばかりである特許トロールに対する戦いにおいてこれらが我々をいかに助けてくれたかについての内容である。

私は「成功」と書いたが、ここに最新の情報がある。当社はロシア企業として初めてDerwent Top 100 Global Innovatorsに選ばれた。

Derwent Top 100は、企業の特許ポートフォリオに基づいて世界で最も革新的な企業を評価するもので、米国の独立系企業であるClarivate Analyticsが毎年実施している。

同社は、4つの評価基準に基づいてトップ100を選出する。

  1. 企業が特許出願において、どれほど実際に特許を取得しているか。世界で最もクールなITセキュリティ製品を創出する我々Kasperskyチームとしては、100%を目指している。
  2.  企業のイノベーションが、どれほどグローバルに展開されているか。ロシア、欧州、米国、そして中国で特許を取得することは、それぞれの国および地域で異なる要件を満たさなければならず、容易なことではない。それでもなお、当社は何とかやりおおせている。
  3.  企業の特許が他の場所でどの程度の頻度で引用されているか。つまり、他社の(当社の場合は他のIT企業の)アプリケーションでどのくらい参照されているか。
  4.  企業が保有する特許の数。当社の場合は多数に上る

評価の対象となるのはIT企業だけではない。したがって、IT企業としてリストに載るのは容易ならぬことだ。当社以外に選出されたIT企業の数の少なさを見れば、ご理解いただけることだろう。Amazon、Google、Microsoft、Oracle、Symantec。トップ100のうち、全世界でわずか6社だ。

この成果は、当社の特許弁護士たちのハードワークによるものだ。粘り強く、公正で、熱心に働く仲間たち。2005年に特許担当の部署を設立して以来、特許ポートフォリオは6か国で0件から891件に増えた。また、現在453件の特許出願が審査されている。これまでに6件の裁判を勝ち取り、2件は継続中で、負けた裁判はない。そして、特許トロールから当社に対する申し立ては2ダースほどもあったが、いずれも和解が成立している(特許トロールたちは、当社に策略を用いることはできないこと、他社を相手取った場合のように逃げ切ることはできないことを悟ったのだ)。

特許トロールと戦うという当社のアプローチを、人によっては疑問視するかもしれない。これには費用、時間、努力そして忍耐を大いに必要とする。しかし我々は、彼らに屈することはせず、常に戦うと初めから決めていた。交渉はしない。妥協もしない。和解もしない。我々は当社に対する訴訟を真実に基づいて退け、申し立てはどれも最終的には取り下げられている。このような姿勢は、誰にとっても非常に有益な革新的アイデアを保護するために立ち上がっているのだという誇りを抱かせてくれるだけでなく、経済的にも筋が通っている。

さて、特許に関して受け取った最近の栄誉はこればかりではない。今年の夏にロシア特許庁が発行した「100 Best Inventions of Russia in 2018(2018年 ロシアの発明ベスト100)」には、当社の特許が2つ含まれていた。

1. 「A system and method for identifying new devices in interaction between a user and banking service(利用者と銀行サービスとのやりとりの中で新しいデバイスを識別するためのシステムおよび手法)」

2. 「Methods for detecting anomalies in web-page elements based on statistics(統計に基づく、Webページ要素内でのアノマリー検知の方法)」

前者は基本的に、インターネットバンキングの利用者を悪意あるハッカーの被害者にならないよう保護するものだ。後者は、ソフトウェアの更新後にデバイスの特性を繰り返しチェックする時間を大幅に節約する。

ここで再び、特許を取得した革新的技術に携わった当社社員たちに賛辞を送りたい。皆のおかげで当社はこのように素晴らしきトップ100に選ばれた。そして、同じくここに導いてくれた特許担当部門にも感謝の意を表したい。

それでは、いつものように…仕事に戻ろう。

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