2016年6月14日
驚くほど多様なアジア
どの国も、どの国に暮らす人々も、皆違う。そのことは誰もが承知しているだろう。国や人々の間の違いが大きい場合もあれば、小さい場合もある。歴史、宗教、伝統、慣習、商習慣の違いの度合いもそれぞれ異なる。商習慣の違いにしても、一方の端に自由主義や規制緩和があり、もう一方の端に管理主義や厳格な政府規制があり、その両極端の間にさまざまな段階がある。素晴らしきかな、多様性!それだけでなく、特定の地域における多様性の度合いもさまざまだ…
たとえば欧州や中南米を例にとってみよう。こうした地域の国々には、もちろん互いに違いはあるが、一歩引いて地域全体として見れば、やはり多くの類似点がある。しかし、世界に一つだけ、これが当てはまらない地域がある。アジアだ。アジア以外の人々の多くはこのことに気づかず、全体としてのアジアは全体としての欧州と同じようなもので、単に「アジアだ」と考えてしまう。それは間違いだ。そんなことはない。アジアの国同士は、たとえばフランスとドイツ、パラグアイとペルーより遥かに違っている。ブラジルと米国とスペインさえも、たとえばインドと韓国とインドネシアに比べれば似ている方だ。アジアではさまざまなことが遥かに多彩だ。それだけに興味深い…
アジア諸国の印象、伝統、ビジネスマナーの多様性が、私には実に興味深く見える。ごく基本的なマナー、たとえば、人を紹介したり、名刺を交換したりするやり方をとってみても、私にとっては異国的で新鮮で、それでいてとてもスマートだ。そう、とにかく私はそうしたアジアの多様性や違いが好きなのだ。
先日開催したAPACパートナーカンファレンスでは、約15か国から100人ほどの参加者が集まり、そうした多様性を目の当たりにした。オーストラリア、ニュージーランドなどのオセアニア諸国からの参加で、アジア諸国の多彩なカクテルにちょっぴり欧州の香りが加えられた。
ちなみに、2016年のAPACカンファレンスは8回目にあたる。これまでの開催地は次のとおり。
2009 – 三亜
2010 – コタキナバル
2011 – マカオ
2012 – プーケット
2013 – バリ
2014 – 香港
2015 – ドバイ
2016 – …
2016年のカスペルスキーAPACパートナーカンファレンスはベトナムのダナンで開催した。厳密にはダナン市内ではなく市外で、ベトナムの中心地の観光スポットからはかなり離れた奥まったところだ。宿泊したホテルからダナンまでは、曲がりくねった道を通ってゆうに30分はかかった。ちょっと抜けだして遊びに行こうなどという気も起きないほど遠かった。
ホテルにはこれまで見たことがない設備があった。なんと専用のケーブルカーがあるのだ!しかも、聞いた話では、国中で唯一のケーブルカーだというからますます珍しい!
例によって例のごとく、「よく働き、よく遊ぶ」我々なのだった。やはりこうでなくては(笑)。
ベトナム滞在中に少しは観光をしておきたいと思っていたが、めぼしい見どころはどこも非常に遠いということがわかった。そこで、残念ながら観光スポットは1か所だけ訪れることにした。五行山だ。確かにいいところだが、驚天動地の絶景とは言い難い。それでも、近くに行く機会があるなら一見の価値はある。ただ、日中はかなり暑くなるので、できるだけ朝早く行くことをお勧めする。
では、今日はこの辺で!グッドモーニングバイ、ベトナム。ありがとう。ごきげんよう。
私の方は、再び旅路へ…