宇宙への扉をノックする

宇宙旅行については、もう何年も前から頭の中にある。具体的には、サー・リチャード・ブランソン(Sir Richard Branson)がF1チームのブラウンGPのスポンサーだったときからだ。当時、我々(Kaspersky Lab)はF1チームの後援について検討を重ねていた(最終的にスクーデリア・フェラーリとスポンサー契約を結ぶことになる)。そんなとき、レースで我々は出会った。かいつまんで言うと、長々と気さくな話をした後、同氏のはからいでチケットを買うことになった。宇宙行きのチケットを!

541546_10150704994898750_1697892943_n

それからというもの、時間を見つけては宇宙関連のテーマについて勉強し、いろいろと練習している。たとえば、無重力状態を(IL-76で)体験したり、バイコヌール宇宙基地でのソユーズ打ち上げを見学したり、スターシティのガガーリン宇宙飛行士訓練センターを訪れたり、といった具合だ。

無重力状態というのは最高だ。何の問題もなくコツをつかめた。だが、ソユーズの練習機を国際宇宙ステーションの模型にドッキングさせる作業は…クリアできなかった。管理コンソールの使い方がよくわからなかったのだ。どうやら宇宙エンジニアは、ユーザーエクスペリエンスやA/Bテストを理解していないらしい(笑)

そうこうしているうちに、Virgin Galacticの宇宙センターが建設された。さほど大きな基地ではなく、弾道飛行する機体だけが打ち上げられる予定だ。すでにテスト飛行や華やかなお披露目が済んでおり、他にもさまざまな良いニュースが続いた。そして、非常に悪いニュースが届けられた。その後、18か月という長きにわたって沈黙が続いた。

そして、つい先日のことだが、青い空宇宙から突然、大事な知らせが届いたのだ!(彼らは顧客のことを忘れていなかった。すでに良い兆候だが、それだけに留まらない…)

私のことを「親愛なる宇宙飛行士様」と呼んでいる!素晴らしい響きだ。宇宙からの知らせというのは、新たな宇宙ミッションへの参加を呼びかけるサー・リチャードからの招待状だった!なんと!!間もなく(具体的な時期は記されていなかったが)、同氏の新しい宇宙船で、海抜100kmの宇宙へと舞い上がることになる。だが待てよ、どうやって地上に戻るのか書かれていない。弱った。まあ、置き去りにするつもりではあるまいが。

招待状には、もう少し詳しい内容が書かれているものと期待していた。たとえば、技術ニュース、プロジェクトの進捗報告、テスト飛行のことなどだ…。悲しいことに、そういった情報はなかった。ふむ。少々期待外れだ – 最初の期待が大きかっただけに!近いうちに、計画ロケットが軌道に乗ることを願う。でなければ、チケットの相続人を遺言書に記さなければならないではないか(笑)

弾道飛行は素晴らしいアイデアだ。私は夢中になっている。上流階級向けの観光事業ではなく、私のような地球人一般に広く門戸が開かれている。そして、高速長距離フライトの進化を新たな段階へ進める可能性もあるのだ!1時間の飛行と、5分の無重力状態で、ロンドンからロサンゼルスまで行ける。まさに夢ではないか!現時点での唯一の問題は、この夢が悲観論で満たされていることだ。もしかすると、うまくいかないかもしれない。資金、スキル、ノウハウ、技術が足りないかもしれない。後に残るのは、お祝いのカードと、オフィスの棚で埃をかぶっているSpaceShipTwoの模型だけかもしれない…

IF

いつも楽天的な私は、最終的にはすべてうまくいくと思っている。彼らは必要な技術を考え出し、予算が尽きることはなく、投資家が姿を消すこともないはずだ。私は宇宙船に乗れるだろう。私の宇宙行きチケットは275番だ。

ところで、最近はSpaceXプロジェクトが酷評されているのをよく目にする。本当にそれほどひどいプロジェクトなのだろうか?それとも、インターネットでおなじみの、単なる荒しなのだろうか?確かな事実を見出したいものだ…私の知る限りの英国人が、英国のEU離脱の賛否に関する確かな事実を探している状況に少し似ている。いや、話が逸れてしまった。

下の写真はサー・リチャードから届いた封筒だ。ロシアの消印に注目してほしい。日付が4月1日だ!

IF

これを見て2つのことが思い浮かんだ。まず1つ、すべてはエイプリルフールのジョークでしかなかったのでは?もう1つだが、2016年だというのに、郵便物が選別所から宛先に届くまで7週間もかかることなど、あり得るのだろうか?これは兆候なのか?商業宇宙旅行はまだまだ先だ。人間が手紙を届けるスピードについて考えてみればわかる。いや、気にしないでほしい。あるいは、これは逆の予兆なのか?もうすぐ星へ行こうというのに、手紙の配達がまだ完全にスローモーションなのは、少し皮肉な話だ。後者であることを願う(笑)

コメントを読む 0
コメントを書く