2016年1月6日
中国の大規模カンファレンス
先日、非常に興味深いカンファレンスに参加してきた。中国で開催されたワールドインターネットカンファレンス2015だ。イベントの詳細については各自(興味があれば)ニュースで読んでもらうとして、私自身の出張報告をしよう。
イベントの開催地は古い街並みが残る烏鎮という町で、イベント開催時は各国の大統領、総理大臣、中国の習近平国家主席本人をはじめとした高位の来賓を迎えるために完全に通行が遮断され非常線が張られていた。私は上海から烏鎮への移動中に居眠りをしてしまったため、どれだけ非常線を越えたのか正確にはわからない。烏鎮に着くと、道路には人っ子ひとりおらず、空の雲もひとつ残らず消えていた(それとも雲が自分の意思で退散したのだろうか。よくわからない)。晴天だが、霜が降りそうなほど寒い日で、地元の人々はコートやマフラーにくるまっていた。
カンファレンスの初日は殺人的なスケジュールだった。
午前8時に活動を始め、終わったのは夜11時30分。いわく「もう少しで死ぬところだった」(どこかで聞いた台詞を借用)。とはいえ、非常に興味深い人たちと会えたし(笑)、業務上の重要な発表も行った。
2日目には、どうにか時間を見つけてこの素晴らしい町を観光して回ることができた。とても面白かった。ネットでは烏鎮は「中国のベニス」と呼ばれていて、確かに運河、橋、舟などがあり、基本的にはベニスに似ている。ただしどこをとっても中国風の趣で、規模は遥かに小さい。せいぜい2時間か3時間あれば旧市街を歩いて一回りできる。そして、それくらいの時間があればたくさん写真を撮れる。
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カンファレンス開催中はとりわけ町の散策を楽しめた。観光客が1人もいないのだ。通りはひっそりとしているし、レストランはのんびりしていて、土産物などの店も静まり返っていた。我々だけの貸し切り状態だ(笑)。
このあたりにはガソリンで走る車はない。交通手段は舟、電気自動車、電気トラック、それからこのような趣のある小道を走る三輪タクシーだけだ。
もちろん、国全体のスケールから見れば、烏鎮はごく小さな観光地に過ぎない。いくら美しくても、烏鎮の運河から、中国の一大水運システムの本当の全体像を掴むことはできない。それは実に巨大な運河で、しかも数千年も前から存在しているのだ!
この水運システムがどれほどの規模かよくわかる例を挙げよう。かつてこの運河で、夏のさなかに新鮮な魚を氷に乗せて、上海から北京の皇宮まで1,000km以上もの道のりを運んだというのだ!輸送の全行程にわたって、各所に配置された特別な冷蔵箱から随時新しい氷が積み荷に追加されたという。
中国には他にもベニス的な町がある。南通、西塘、周荘、同里、七宝などだ。しかし中でも烏鎮が最もよく知られ、最も重要な町であるように思う。
烏鎮の他の写真はこちらにある。
上海からモスクワまでのフライトで、機内映画の一覧に『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』を見つけた。やった!ようやく飛行機でも上映されるようになった。よし、すぐに見るとしよう…といっても映画を観たいからではなく、当社の欧州オフィスがロケ地としてクレジットされているかどうか確認するためだ。ビンゴ!確かにあった。
ところで、小耳に挟んだところでは、当社の欧州オフィスで別の映画のロケが行われる計画があるという。