神秘のユートピア、パタゴニア

ジュール・ヴェルヌ(Jules Verne)の長編冒険小説『グラント船長の子供たち』に登場するパガネル、そしてパタゴニア

このような少年時代の思い出は、私の記憶の奥底に消えることなく刻まれている。いつも心の中で、世界の果ての神秘的な国をイメージしていた。見たこともないものに溢れていて、風変わりではあるが、それでいて、いつまでも変わらず美しい

そのイメージはかなり正しかった。40年後、私はハイキング旅行でパタゴニアを訪れたが、この地を一語だけで表現しなければならないとしても、迷わずこの言葉を選ぶ。美しい

当地に来られたのは、ブラジリアを訪れた後に数日自由な時間が残っていたからだ。精神と肉体を休むことなく極限まで酷使していた中での訪問だったため、新鮮な山の空気をたっぷり味わって自然に帰り、日常を忘れるにはこれ以上ないタイミングだった。

もちろん、広大なパタゴニアの全土をたった数日で探索することなどできないが、パタゴニアの名所中の名所、トーレス・デル・パイネ国立公園を体験することができた。

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

我々は4日間かけて国立公園の主な山すべてを時計回りに巡った。リュックサックを背負っての約120kmの道のりだ。自己最高記録を更新したのではないかと思う。岩だらけで起伏が激しい(800mも登る地点もあった。なんと険しかったことか)100km以上の道のりを5日とかけずに制覇したのだ。

トーレス・デル・パイネ国立公園回ったルート

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園3人のパタゴニア人!

トーレス・デル・パイネ国立公園

写真からもわかるように、トーレス・デル・パイネには美しい自然だけがどこまでも広がっている。ただ、晴れていればよかったのだが。パタゴニアは空がいつも雲に覆われていて、激しい雨が降る(自然発生的なディランのテーマについては後ほど詳しく)。だが、晴天に恵まれれば、この上ない喜びと驚きがあるだろう。青い氷河、青緑色の湖、渓流、圧巻の絶壁。そして、滝。

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

景色があまりにも美しいので、たびたび足が止まってしまう。いい気分で歩いていると、突然足が止まり、辺りを見回し、驚愕する。無意識のうちにカメラが目の位置に構えられ、…場合によっては、誰も通ったことがないような道をふらふらと歩き始め、荒涼とした草地に体を横たえ、しっかりと良い写真を撮ろうとするのだ。こんなことをしているから、トレッキングの時間が長くなってしまう!

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

残念なことに、壮大な山の景色がほとんど見えない日があった。山々が中腹くらいまで灰色の霧に覆われ、霧雨が降り続いてさらに沈うつな景色になってしまった。まあ、それが自然界というものだ。明るい面に目を向けてみよう(しゃれではないが)。世界の魅力的な地を旅するときは必ず、何か見ずに帰ったものがある方がいい。いつかもう一度訪れる十分な理由になるからだ。

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園ブロフェルド風の偽の湖をチェック中

他には何があっただろうか。そう、風だ。時々、強風でバランスを崩してしまいそうになる。常にやせた状態をキープしている人だけだが(たくましいお腹周りを維持することには、少なくとも1つメリットがあることがわかった)。強烈な風が吹き続けているので、根元まで折れ曲がった木も少なくない。

トーレス・デル・パイネ国立公園友よ、その答えは…

トーレス・デル・パイネ国立公園風の中だ

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

プンタアレナスからトーレス・デル・パイネに向かう途中、チリのプエルトナタレスという街を通った。同市の自慢は、国立公園の隣に位置していることもそうだが、近くの洞窟で有史以前の地上性ナマケモノの骨の化石が発掘されたことだ。その記念碑まで立っている。どちらかというと、私にはクマのように見えるが。

この地で営業している宿についても少し書いておきたい。

夜を過ごすホテル宿泊所兼キャンプ場のほとんどが、文明の利器に溢れていている。トイレ、シャワー、洗面所(お湯も出る)を完備しており、売店には甘いお菓子、ソーダ、ビールが並び、段ボールに入った赤ワインまで売られている!だが、贅沢品という点ではその辺が限界だ。O.R.が言うように、「文明が備わっていない場所」である。

とはいえ、完全に文明化された「ホテル」が見つかることもある!なので、トレッキングにはパスポートとクレジットカードを持って行くといい。このような比較的豪華な場所にチェックインできるからだ。リュックサックを放り出して風呂に入り、スパを訪れ、ちゃんとした食事と瓶に入ったワインをいただける!

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

トーレス・デル・パイネ国立公園

パタゴニアの話をまとめると、こんなところだろう。写真はすべてこちらに公開した。

おっと待った、図々しい宣伝を忘れるところだった!オルガ・ルミィヤンツェヴァ(Olga Rumyantseva)は、遠い異国の山と火山に関しては最高のガイドだ。彼女ほど火山に詳しい人はそうはいない。冒険好きな人は、オルガと連絡を取ることをお勧めする!

トーレス・デル・パイネ国立公園

ではまた!

 

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