2015年11月30日
TOP100シリーズ:ロシア編
皆さんこんにちは!
先日より、私見で選んだ世界の美しい場所TOP100を紹介しているが、どこも一生に一度は必ず訪れるべき場所だと思う。そうすれば人生に悔いなしだ!
今回紹介するのは、国土面積が世界最大の国だ!
ロシアの東ヨーロッパ平原には、自然美という点では、特筆に値する必見の地はない。もちろん、美しい場所はあるし、数も多いが、いずれも私のTOP100にランクインするほどではない。それから、ウラル山脈の東には西シベリア平原があるが、こちらは至って平凡な平野で、あるのはツンドラ、タイガ、ステップ(北から南の順)、沼地、川、湖、石油採掘場、蚊の群れだけだ。TOP100に入るほどの名勝があるのはもっと東だ。それについては後述する。さしあたってまずは…
- 赤の広場とクレムリン
三方を聖ワシリイ大聖堂、クレムリン、グム百貨店で囲まれた赤の広場。外国からモスクワに来る友人の多くが、特に夜にライトアップされた時など、欧州で一番美しいスポットだと言う。反論の余地はない。私も大好きだ。
注:サンクトペテルブルクはTOP100シリーズの都市編に収録した。
- アルタイ山脈
ロシアの理想郷だ。ここではすべてが鮮やかで、並外れていて、目を見張るほど素晴らしい。おいしい水、起伏に富んだ山、青い空、緑の草。要するに、いかにも理想郷らしいのだ!
ふむ…下の地図や写真はロシアの検索エンジンYandexで見つけた。Google検索で「Altai」と入力すると、中国語やモンゴル語のリンクばかり表示された!
- レナの石柱
極東シベリアのヤクーツクの近くに世界屈指の長さを誇る川があり、その岸に沿って、背の高い石柱(100mから200mを超えるものまで)でできた石の「森」が数km続いている。詳細はこちら。
- バイカル湖
世界最大の貯水量を誇る湖で、宇宙からはっきり見えることで有名だ。少なくとも2回は訪れる必要がある。晩夏に素晴らしく澄み渡った湖の全景を見るため、そして初春に珍しい氷を見るためだ。幻想的な美しさだと言われている。残念ながら私はまだ行ったことはなく、お恥ずかしい限りだが、近いうちに行くつもりだ。
- カムチャツカ半島
カムチャツカは、私見では地球上で最も個性的で色彩豊かな絶景スポットだ!これまで世界有数の風光明媚な場所を数多く見てきたが、カムチャツカに匹敵するところは他にない!まあ、ニュージーランドだけは近いところまでいっているかもしれないが、それでもまだまだだ。
カムチャツカの東海岸沿いにある火山の断層だけをとっても、約600kmの長さに及ぶ地帯に、いつ世界の奇観に選ばれてもおかしくないところがいくつかある。個別に私のTOP100リストに入れてもいいくらいだ。火山、間欠泉、温泉、神秘的な自然に、ほぼ手付かずの辺境の地とくれば、他では見られない素晴らしい景色が生まれるのは理の当然だ。
山野には気性の穏やかなクマ、川にはたくさんの魚、半島を囲む外洋にはシャチや潜水艦アザラシがいる。
こうした美点に対して、大いに残念な欠点が2つだけある。天候の厳しさと、旅費の高さだ。それでも、私は数えきれないほど行っているし、これからも何度でも行くつもりだ。カムチャツカについては何度も書いている。こちらからいくつか拾って読んでみて欲しい。
ここでカムチャツカについてもう少し詳しく紹介しよう。
クリュチェフスカヤ火山群
ベズイミアニ(ロシア語で「名無し」の意味)、カーメン(「石」の意味)、クリュチ(「鍵」の意味)の3つの火山が連なり、幻想的な美しさを見せてくれる。できれば西側から、できれば晴れた日の夕暮れ時に、3つ並んで見えるところから見るのがお勧めだ。
トルバチク火山と北の割れ目
黒い砂漠(文章はロシア語なので写真だけ参考に)、夢幻的な風景、山頂付近の地面を彩る色とりどりの石の「絨毯」。トルバチク火山は、特に冬、とりわけ噴火の時期には、「シック」な火山というべき美しさだ。詳細はこちら。
ゲーゼル渓谷とウゾンカルデラ
世界でも数少ない間欠泉地帯の1つであるゲーゼル渓谷と、いくつもの色といくつもの湖でできた自然の「化学工場」といった趣のウゾン火山のカルデラ。両方行ってみれば、独自の「間欠泉カルデラ世界観」を持てそうだ。
ムトノフスキー火山とゴレリー火山
はっとするような眺めだ。ムトノフカ(ムトノフスキー火山一帯の別称)の巨大な火口には、峡谷から入ることができる。火口の中を歩いて行くと、オパスニー(ロシア語で「危険」の意味)峡谷に流れ込む滝がある。ゴレリー火山(文章はロシア語なので写真だけ)の頂上には、やや小さめの火口が2つあり、それぞれに色とりどりの湖がある。いやはや、もう何年も前から、2つ目の火口の割れ目から高温の白いガスが噴き出し、溶岩が間近に迫り、湖の1つは水深が浅くなっている。それでも、眺めは最高だ。
ホドトカ温泉
魅惑的な火山の隣に、割に大きい湖があり、温泉(摂氏40度以上)が湧き出ているという非常に珍しいところだ。ここへはクスダチから徒歩で行くのがいい。
クスダチのカルデラ
ここも幻想的な場所だ。途方もなく古いカルデラで、中には比較的新しい別の火山ができており、湖も2つある。カルデラの縁を歩いた(2日かかる)ことがあるが、私見では世界で一番、別世界を体験できるハイキングコースだと思う。ぜひとも行くべきだ…
- クリル諸島
カムチャツカ半島の南に列島のように連なっている。気候が厳しく、天候が変わりやすく、交通の便が悪く、旅費も高い。それでも!火山島、温泉、その他諸々が織り成す景観は、とてもこの世のものとは思えないほど美しいこと請け合いだ。そして、もう1つ無視できない長所がある。あたり一面、数百マイル四方に人っ子ひとり(本当に誰も)いないのだ。詳細はこちら。
おまけ:
プトラナ台地
何度もいい評判を聞いているが、行ったことはない、今のところは。
白海の島々
牧歌的な島々だ。クゾバは行ったことがあるが、ソロヴェツキー諸島はまだない。北風と氷河に洗われた島々は実に印象的だ。
ストルブ(クラスノヤルスクの柱)
ロシアの中でも究極の自然の奇観だ。入り組んだ岩が独特の景観を成している。とにかく写真を見て欲しい。
とても不思議な場所だ。山の尾根が完全な円を形作っている。元々火山だったわけでもなく、隕石でもない!きっと何者かが密かに謎の魔術を施したに違いない!