2015年11月21日
ガイジンから見た日本の鉄道
引き続き(今度は長崎で)ノンストップで会議や挨拶やおしゃべりや講演をこなした後、暗闇の中を特急列車で次の目的地へ向かった。どこへ向かったのか、読者の皆さんには皆目見当が付かないだろう。ヒントはこの写真だ。
まあ、もったいぶるのはこれくらいにしておこう。特急列車で向かった先は、九州の福岡市(福岡県の県庁所在地)の博多区というところだ。興味深いことに、博多区へ行く列車(私たちが乗ったものも含め)は「福岡行き」ではなく「博多行き」と呼ばれる。「ロンドン行きの列車」ではなく「キングスクロス行きの列車」と呼ぶようなものだ。ちょっと変わっている。
それで、福岡は(博多はなおのこと)どういうところかというと…
日本人でなければまず滅多に(絶対に!)知る機会がないような場所だ!どういうきっかけで知ることになるのか、思いつかない。どこかで日本語の地名が英訳されたのを見ることはあるかもしれないが、せいぜいその程度だろう。このような観光客向けでない、素のままの日本というべき場所について知り、さらには実際に訪れるチャンスまであるのは、この列島に頻繁に訪れているガイジンだけ。そう…この私のようなガイジンだ(笑)。
ガイジンが福岡や博多のような地名に出会うためには、まず日本の主要3都市(東京、京都、大阪)のどれかに行き、この国の誇る驚異的な鉄道サービス、新幹線を利用しなければならない。これらの都市の駅のプラットホームに立つと、行き先案内板に表示される停車駅の名前が目に入るだろう。たとえば、東京駅にいれば横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、小倉、そしてラッキーなら博多が表示される。
私が博多駅にいるというのはおそらく、日本の人が、そう、いうなれば…シベリア横断鉄道の中ほどにある小さな駅にいるのと同じようなものではないか。どちらの場所も、私やその日本人が見慣れているものや、相手の国に期待するものとはまったく違っている。私が先日見てきた本当の中国に少し似ていて、ここは本当の日本、ノーカット版だ!
宿泊したホテルには13階がなかった。これはそれほど珍しいことではなく、世界各地のホテルで13階がないことはよくある。縁起が悪いからという理由で。しかし興味深いことに、博多のホテルには4階もなかった!中国で4という数字が不吉とされているのは知っていたが、日本でもそうだとは知らなかった。「政治的に正しい」日本の数字表記、というわけだ(笑)
そして、やっほう、ようやく着いたぞ。この秋の日本出張の最終目的地はここだ。