2014年9月30日
ハンガリーでの湯浴みを夢みて
ハンガリーのスパと温泉については良い話をたくさん聞いていた。同国には1998年に初めて訪れて以来、何度も行っているが、どういうわけか温泉に入る機会が一度もなかった。しかし、先日ようやく、その埋め合わせができた。どうだったかと言うと・・・とんでもなくクールホットだ!鞄にカメラを入れるスペースがあまりなかったので、今回の写真のほとんどは、我々が訪れたハンガリーの温泉地の公式サイトにあったものをお借りした。
では、ブダペストのゲッレールト温泉を見てみよう。
ここには10個のプールがあり、それぞれ温度が異なる。15°C~18°Cの冷たいトルコハマム(その中でもさらに水温が異なる)から、36°C~40°Cの熱めの風呂(残念だが、私の好みの42°Cは見つからなかった)まで揃っている。大きさも浴場によって違い、冷たい風呂はとても小さいが、温かいお湯のところは直径が7mか10mはあった。外には巨大な50mプールがある。が、こちらは普通の水で、お湯ではない。このすべてが大型ホテルの中にある。極めて古風で荘厳な雰囲気を漂わせる帝国風のデザインのホテルで、魅惑的だ。温泉のある宮殿・・・最高ではないか!ぜひお勧めしたい。
入浴料金は20ユーロと非常に庶民的だ。これは1日入場券の料金なので、払った分だけ入浴を堪能したい人や、精神と肉体を完全に生き返らせたいという人は、できるだけ早めの時間に行くといいだろう。
さて、ハンガリーの温泉地について他にお伝えしたいことと言えば・・・
ハンガリーには、ブダペスト以外にも、すべての温泉ファン必見の奇跡のような場所がある。ヘーヴィーズ温泉湖だ。
インターネットで調べてみたところ、ヘーヴィーズ湖の水温は夏が32°C、冬は少しだけ冷たく約26°Cだった。ヘーヴィーズの面積や水の流れの速さについては、サイトによって数字が違う。一部のサイトでは、水流に関しては世界最大の温水湖で、湖面の面積は第2位(ニュージーランドのワイマング渓谷にあるフライパン湖が1位)とされている。他のサイトでは、だいたい別のランキングと数字が掲載されていた。こうなると、インターネットを信用していいものか…
インターネット検索ではなく、個人的な経験から確信を持って言えることがある。ワイマングのお湯はあまりにも熱く(55°C)快適な入浴は不可能で、有害物質も多いため、同地での入浴は一生に一度だけにしておくべきだ。「入ったことがある」と人に言えるだけでいいだろう。したがって、もっと人間に優しくて美しいハンガリーの温泉で、体の芯まで温まった方がずっと良い。といっても、日本、アイスランド、カムチャッカ(ホドゥカ)、北方四島(択捉島)に行く機会がなければの話だが。
今回は以上・・・ではない!最後にもう1つ・・・
面積が世界最大で温度が最も高い温水湖はどこなのか?誰か知っているだろうか?いつものようにインターネットで調べた情報に、我々の実体験を加えた結果がこちらだ。
湖 | 面積(㎡) | 湧出量 (リットル/秒) |
夏の水温 |
ヘーヴィーズ | 47,500 | 450 | +33°C |
フライパン湖 | 38,000 | 110 | +55°C |
ホドゥカ | 18,000 | 115 | +42~45°C |
だが、「驚き」の結果がネットで見つかった。トスカーナのサトゥルニアという聞いたこともない温泉街では、秒間800リットルも湧き出ているという。なんと・・・。こちらが世界記録のようだ。滝もあるらしいので、ぜひ行ってみたい。
「驚き」その2:アイスランドでエイヤフィヤトラヨークトルに次いで発音しにくい地名デイルダルトゥングクヴェル。ここの湧出量は1秒当り180リットルで、水温は・・・97°Cだ(とんでもない温度だ!沸騰しているではないか!)
「驚き」その3:ボイリング湖。この世界で私がまだ訪れていない必見の温泉地は他にも多いが、ここにも行かなければ・・・
今回のちょっとした調査で、「最高の温泉」ランキングを分ける必要があることに気がついた。もっと具体的なランキングが必要だ。たとえば、「湧き出る水の量が世界最大の温泉」や「気持ちよく入浴できる世界最大の温泉」(つまり、水温が30°C~45°Cで、有害物質が少ない温泉)はどうだろう。
さて、地球人の皆さん。最も豪華でぜいたくな温泉はどこだろうか?知らせてほしい。私は今、飛行機に乗って皆さんのところに向かっている。