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かつての未来都市

※この記事は、20181220日に掲載された英語記事の日本語版です。

東京。類いまれな国の類いまれな首都。商業地区の高層ビルを背景にした皇居…この地区の名は何だったか?マルノウチ?いつも「マルノウティ」と聞こえてしまう。大層な話ではない、いつもの日本語の「中間音」の話だ。たぶん「Marunouchi」でなく「Marunoutchi」と表記したほうが音に正確なのだろう。だが、やはりそれも大した問題ではない。重要なのは、両方がそこにあることだ。皇居と、灰色のオフィスビル群が、陰鬱な12月の空を背景に。灰色に灰色を重ねて。

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日本は揺れ、日本は耐える

※元の英語記事は2018年6月29日に公開されました。なお、地震に関する記述は本人が東京で実際に遭遇した経験に基づいたものです。

日本を離れて少し経ったある日、ロシアの新聞を読んでいた私は、日本で地震が発生し、何人かの死者が出たこと、また「輸送手段の崩壊」が起きていることを知った。ガイガーカウンターのことを思い出し(※)、私はすぐにWebで詳報を探した。悲しいことに、死者が出たのは真実だった。だが「輸送手段の崩壊」とは?この地震のモーメント・マグニチュードは6だった。相当な揺れであるのは確かだが、それほどなのだろうか。(※訳注:東日本大震災の際、ユージン・カスペルスキーは福島へのガイガー・カウンター5,000台の寄付を決断し実施しています)

「電車が急停止し(後略)」ともあった。それは当然そうだろう。すべての鉄道には特別なシステムが設置されていて、急停止できるようになっている。そして日本では、地震の15~20秒ほど前に、まるで魔法のように、あらゆる携帯電話に警告が送信される。いったいどうしたらそんなことができるのか私にはさっぱり分からないが、これが大いに役に立つ。私も体験した(2011年のことだ)。そのとき車中にいたが、地元の人間の携帯電話が警告音を鳴らした(我々はすぐに停車した)。15秒もすると、道路沿いの街灯や信号機が揺れ始めた(2011年の震災(マグニチュード9)の余震だったことが後で分かった)。

日本では建物も、道路も、橋も、タワーも、インフラも、すべてが大地震に耐えられるように設計され、建築されている。

確かに鉄道は混乱する。飛行機も欠航する。だが、やがて電車は動き出し、飛行機も飛ぶようになる。日本は地震に対する備えが整っている。そうあらざるを得ないのだ

地震の話はこれくらいにしよう。

そういえば、そもそも日本に何をしに行ったのかというと、目的はいくつかあったが、その1つは千葉(東京の近く)で開催されたInteropに参加することだった。

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東京の雨、地殻変動の疑問、ロシアの広大な大地、暮れない夕暮れについて

※元の英語記事は2018年6月26日に公開されました。

6月の東京は雨の季節だ。

あらかじめそう聞かされていたし、スーツケースに傘を入れて行けばしのげるだろうと考えていた…しかし、こんなことになるとは!昼も夜も容赦なくノンストップで土砂降りが続くとは思っていなかった。

例のごとく、東京へは仕事で来ていたし、例のごとく、私としては観光も多少しないわけにはいかないと思っていた。だが、降り止まない大雨のせいで結局そんな機会はなかった。なんとも悔しい。

ありがたいことに、雨が降り始める前にかろうじて日本ならではの休息とリラックスの時間を取ることはできた。箱根方面に車を走らせ、旅館に部屋を取り、温泉に浸かって旅の疲れを癒やした。それからキリンとサッポロを絶え間なく流し込み、夜が更けてからは熱燗と冷酒を(そして響も)、おいしい桃の飲み物をチェイサーにしてちびちびやり、こうしたあれこれのおかげですっかりくつろぐことができた。まあ、その話はまた改めてするとしよう。

東京に来た日の話に戻る。幸い平日だったので、雨のことはさほど気にならなかった。

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荘厳なる日本語の不思議

再び訪れた東京での数日間は、会議やインタビュー、気心の知れた仲間たちとの夕食と、慌ただしく過ぎていった。カンファレンスで講演もした。講演では、サイバー犯罪について話をしたのだが、同時通訳ではなかった(!)。そう、かなり間があいた(笑)。くたびれすぎて、ステージの上で気絶するかと思ったほどだ。なんとか持ちこたえたが。

残念ながら観光の時間はなく、シゴトだけだった。ときどき動物園の動物のような気分になる。何時間かおきにエサを与えられ、決まった時間になると聴衆の前に姿を現すのだ。

シゴトの途中、訪れたビジネスセンターの壁にこんな案内を見つけた。

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