荘厳なる日本語の不思議

再び訪れた東京での数日間は、会議やインタビュー、気心の知れた仲間たちとの夕食と、慌ただしく過ぎていった。カンファレンスで講演もした。講演では、サイバー犯罪について話をしたのだが、同時通訳ではなかった(!)。そう、かなり間があいた(笑)。くたびれすぎて、ステージの上で気絶するかと思ったほどだ。なんとか持ちこたえたが。

残念ながら観光の時間はなく、シゴトだけだった。ときどき動物園の動物のような気分になる。何時間かおきにエサを与えられ、決まった時間になると聴衆の前に姿を現すのだ。

シゴトの途中、訪れたビジネスセンターの壁にこんな案内を見つけた。

日本にはよく来るので、少しだけ文字を知っている。本当に少しだけだが。私のカタカナと平仮名のレベルは、初級にも及ばない。ただ、日本語で自分の名前をどう書くのかはわかる。

日本語で書くと、「カ」「ス」「ペ」「ル」「ス」「キ」「ー」だ!このわずかな知識を下の写真の「Conference Room」に当てはめると…。

「カ」「ン」「フ」「ァ」「レ」「ン」「ス」「ル」「ー」「ム」となる!

なんと素晴らしい言語だろう。しかも複雑だ。日本では、4つの表記体系が存在する(4つ目はローマ字)。数字も0~9以外に漢数字があり、さらには数え方も2種類ある!面食らうだろう?それに、聞いたところによると、中国の漢文表記が伝来し、古代日本の言葉に漢字を当てはめるまで、日本には表記体系がなかったという。そして現在、多くの漢字はケースバイケースで読み方が変わる!たとえば、「山」は「サン」または「ヤマ」と発音する(だから、フジサンなのかフジヤマなのかで混乱が生じる)。

ここでは日本語の不思議を深掘りする余裕はないので、ぱっと思いついた簡単な例を挙げてみよう。

  1. 日本語には、ものの数え方がいくつもあるのを知っているだろうか。たとえば、円柱形のものを数える場合、同じ円柱形でも、ものによって使う言葉が違う(コップは1個、木やパイプは1本…)。
  2. 形容詞に過去形が存在する言語があるのを知っているだろうか。それは、日本語だ。

漢字はいくつか知っているので(200文字ほどだろうか)、会議やカンファレンスで交換した名刺の名前を詳しく見てみた。

そうそう、まったく別の話だが、日本では名刺交換が必須とされている。名刺を持っていないと、相手への敬意に欠ける人間だと思われるので、絶対にNGだ。

今回のカンファレンスには320人の方々にご来場いただいた。おそらく100人以上と名刺交換したと思う!名刺をたくさん持ってきて良かった。とはいえ、今回はこの話ではない。ここで言いたいのは、象形文字の認識力アップに使えそうなフレッシュな素材を大量に仕入れた、ということだ。だが、ときに不調和の極みのような例に遭遇することがある。たとえば、細身で小柄な女性の名前にという字が入っているような。熊といっても、小さい熊だ!

いずれにせよ、実に多くの収穫があった。例を1つ紹介しよう。

この方の名字は漢字2文字で構成されている。酒、そして井戸!これは驚いた。米のウォッカをたっぷり湛えた井戸が名字だとは…誰も思いつかない発想だ。

さて、今回はここまで。食事の時間だ。日本に来たなら、誰でも、そう、寿司を食べる。ただし、日本での食べ方はちょっと違う。この動画を観てもらおう。

動画では、真面目な情報の合間合間にネタを挟んでくる。日本人、なかなかやってくれる(笑)

PS:本当の日本や純粋な日本人について知りたい方は、コメント欄で質問してほしい。正真正銘の日本人の同僚に投げるので、本物の回答が得られるはずだ!

サヨナラ、皆さん。マモナク ニホン カラ ノ ツイカ…。

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