栄誉の冠は黄色から緑へ

占星術の世界では、「スクエア」(四角)は悪い知らせだ。スクエアは、対立を示すからだ(なぜそんなことを知っているのかは、ここでは話さないが)。しかし、IT業界の分析においては、四角は良い意味だ。とても、良い意味だ。4つの四角 – 業界では「クアドラント」といったりする – のいずれか、特に一番良い四角(実行能力とビジョンを備えた一角)に入ることは、至難の業だ。したがって、四角(特に、実行能力とビジョンの四角)に入るというのは、実に素晴らしいことなのだ。

現在、我々はこういったクアドラントの3つに入っている – ガートナーIDCForresterだ(実を言うと、1つは「クアドラント」、あとの2つは「スケープ」「ウェーブ」だ)。この3社は、企業エンドポイントセキュリティのクラスにおける「リーダー」に我々を認定した。しかしこれは、新たな勲章が追加された、という単純な話ではない。世界で認知された調査分析機関である3社から「三重宝冠(ローマ法王が戴いている冠)」を授かったのだ。偶然にも、この冠は、過去にただ1社だけが戴いたことのあるものだ。我々の競合である、黄色が大好きな彼らだ。そして今、その冠はほのかに緑をおびている。

ガートナー マジック・クアドラント

 Gartner Magic Quadrant

IDC マーケットスケープ

 IDC MarketScape

Forrester ウェーブ

 Forrester Wave 2013

これは、実に素晴らしいニュースだ。というのも、調査分析の「ビッグ3」が、いまや我々をかつてなく真剣に扱ってくれていることの証左だからだ。つまり、我々はグローバル市場の法人セグメントにおいて上位に入っていく用意ができたということだ。やった!

しかし、個人的には、さほど驚いていない。なぜか?我々の法人向け製品の進展ぶりを間近に見ていた人(私を含め)であれば、自信を持ってこの結果を予想できたはずだからだ。

調査格付けに参加してからの年月を振り返ると、我々がいかに着実に坂を這い上がってきたのかが一目瞭然だ。たとえば、ガートナーのマジック・クアドラントではこのような調子だ。

これが、2007年。

 Gartner Magic Quadrant - 2007

続いて少しばかり左へ振れたあとの6年間は、着実に北東へ歩を進めていった。

 Gartner Magic Quadrant - 2009

 Gartner Magic Quadrant - 2010

 Gartner Magic Quadrant - 2012

 Gartner Magic Quadrant - 2013

業界アナリストとのオープンで緊密な協力関係は、必要かつ有益だ。第1に、彼らの意見は、既存のお客様にも見込みのお客様にもよく響く。また、会社の規模が大きくなり、グローバル化していくほど、彼らは注目する。つまり、失敗の代償は高くつくし、サイバー脅威にどんなものがあるか、安全の可能性はどのくらいか、すべて完全にチェックされる。

第2に、アナリストたちは、市場の発達に関して正確で詳細な情報(お隣さんが何をしているか)を数多く提供している。また、技術的なブレイクスルーを観測し、トレンドを分析し、アドバイスを行う。したがって、製品が技術的に優れていることが判明するほど、必然的にアナリストの意見や判断はポジティブなものとなり、ひいてはその製品が市場にとっていっそう魅力あるものとなる。シンプルな計算だ。

世の中には、さまざまなタイプの調査分析機関があまたある。地域性の高いもの、グローバル規模のもの、特定の市場を見るもの、業界全体を見るもの、いろいろだ。彼ら皆とのよい関係を維持することが重要だ – 会社での最新の取り組みや、製品や、技術、プラン、その他もろもろを常に彼らへ伝えていくということが。

もちろん、調査分析機関の規模が大きいほど、彼らを惹きつけて興味を持ち続けてもらうのが難しくなる。彼らとの関係を築き始めた2000年代初頭は、その点で苦しんだ。当時は、たいして注目されず見過ごされがちだった。ダーウィン説の延長のようなものだ。調査分析機関は適者、強者、最上者…そして、市場シェアの高い企業たちに注目するのだ。年を追うごとに状況は改善されていき、いまや我々は、調査分析に携わる専門ユニットを持つに至っている。我々は定期的に大小の会議を重ねている。これ以上は言えない – うっかり大切なことを漏らしてしまうからだ。

ITセキュリティ市場は成長し、発展し、多様化している。調査分析も然りだ。

個人向けの特定市場では、以前からPC/Windowsが中心となっているが、現在はモバイル製品やMac製品も注目されている。法人向けセグメントでも、さまざまな動きがある(たとえばエンドポイント、ゲートウェイ、モバイル、仮想環境、バックアップ、など)。それでも、発展の余地はまだある – たとえば、アンチDDoSソリューションだとか、産業システム保護などのニッチなニーズというものが。全体的に言って、まだたくさん楽しみが残っているというわけだ。

では、四角の中でお会いしよう!

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